アパレル業界の国際サステナビリティ団体Sustainable Apparel Coalition(SAC)は5月27日、販売製品の環境フットプリントの開示する新たなプログラム「Higgインデックス・サステナビリティ・プロフィール」を開始。アマゾン、H&M等13社が同プラグラムに参画することを表明済みと発表した。
【参考】【国際】SACとザランド、Higg BRMの推進で協働。ザランドの取扱全ブランドで評価取得義務化(2020年6月4日)
SACはアパレル世界大手を中心に小売、アパレルサプライヤー、業界団体、NGO、大学等が加盟する団体。現在の加盟機関数は250社以上。2009年にパタゴニアとウォルマートが連携しサプライチェーンのサステナビリティ評価イニシアチブを発端とし、2011年に米サンフランシスコで設立された。加盟機関はアディダス、NIKE、VFコーポレーション、リーバイ・ストラウス、バーバリー、ケリング、GAP、H&M、インディテックス、マークス&スペンサー等。日本企業では、ファーストリテイリング、アシックス、東レ、帝人、日鉄物産、アダストリアの6社とボーケン品質評価機構が加盟している。
今回「Higgインデックス・サステナビリティ・プロフィール」に参画を表明したのは、SAC加盟企業のうち、アマゾン、H&M、C&A、プーマ、フィリップ・バン・ヒューゼン(PVH)の「カルバン・クライン」と「トミーヒルフィガー」、コロンビア・スポーツウェア、ザランド、Norrona、Boozt、Helly Hansen、JustWears、Lenzing、 Salomon。
参画企業は、欧米市場で販売している幅広い製品について、SACが運営する「Higg Materials Sustainability Index」に基づく環境フットプリントデータを閲覧できるようにする。例えば、従来型の素材を使用している場合は1点だが、環境インパクトの小さい素材を使用している場合は2点から3点に加点される仕組み。消費者は、各商品での水消費量や気温上昇への影響、化石燃料消費量、水質汚染等も把握できる。
SACは、今回のプログラムでは、まず製品素材の環境フットプリントを対象としたが、今後2年以内に製造や企業のサステナビリティのデータについても対象にしていく考え。
今回、H&MとNorronaは自社の欧米市場向けのEコマースサイトでも、一部商品での環境フットプリントの開示を開始。年内には開示の製品ラインナップを増やしていくという。C&A、トミーヒルフィガー、ザランド、Salomonも数ヶ月以内に自社Eコマースサイトで同様に開示する予定。アマゾンは、消費者向けの環境サステナブル商品の購入・配送の新プログラム「Climate Pledge Friendly」に、Higg Index Materialsアイコンを追加する。
【参考】【国際】アマゾン、低炭素型商品へのラベル付与開始。消費者購買行動での気候変動アクション訴求(2020年9月28日)
【参照ページ】Sustainable Apparel Coalition and Higg launch new program for publicly sharing data on a product’s environmental impact: Amazon, H&M, and Norrona among first to participate.
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