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【国際】国環研と東大、サーキュラーエコノミーを 脱炭素化につなげるための必須条件を解明

国立環境研究所の物質フロー革新研究プログラムと、東京大学大学院工学系研究科の研究者チームは12月15日、サーキュラーエコノミー化の種々のビジネスモデルを横断比較した分析レポートを発表した。環境学術誌「Renewable & Sustainable Energy Reviews」に論文として掲載された。

 今回の分析では、モノのサービス化(PaaS)、プーリング(同時利用)、シェアリング、レンタル、リース、リユース、リファービッシュ・リマニュファクチャリング(再製造)、アップグレード・モジュール化、修理、耐久性向上の10種類のサーキュラーエコノミー施策を対象に世界範囲での文献調査を実施。ライフサイクルでの二酸化炭素排出量削減効果を横比較した。リサイクルやバイオ素材転換は含めていない。

 分析対象は、大型家電、小型家電、ICT機器、工具類、衣類、書籍、容器包装、自転車、自動車等の主要な耐久・半耐久消費財を網羅した。


(出所)国立環境研究所

 分析の結果、シェアリング、リユース、モノのサービス化は、適切に導入された場合には高いGHG削減効果があるものの、レンタルを含めた4つのモデルは、意図しない要因により排出量を増やしてしまう「バックファイア効果」のリスクが相対的に高いことが明らかとなった。背景には、輸送の増大、使用頻度や製品寿命の変化、維持管理、エネルギー源と効率を挙げた。

 一方、プーリング(同時利用)、リファービッシュ・リマニュファクチャリング(再製造)、アップグレード、修理の4つのモデルは、中から高程度の排出削減効果がある上に、バックファイア効果リスクが小さいことがわかった。GHG排出量が増加する要因として、サーキュラーエコノミー施策を気候変動対策に活用するには、これらの要因の制御が必須となることが結論づけられた。

 今回の研究により、サーキュラーエコノミーでのカーボンニュートラル化を実現するには、ビジネスモデルごとの特性を踏まえた優先順位付けが重要であり、さらにバックファイア効果を抑制しながら進める必要があることがわかった。

 同論文では、製品種別ごとのビジネスモデル特性についても分析結果をまとめている。

【参照ページ】サーキュラーエコノミーを脱炭素化につなげるための必須条件を解明

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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