
ベルギー化学大手ソルベイと仏レアアース・バリューチェーン支援大手Caresterは3月8日、欧州でのレアアース磁石製造に関する覚書(MOU)を締結したと発表した。
欧州では、自動車産業の電気自動車(EV)転換、風力発電の拡大、デジタル化の加速等で、レアアース磁石の需要が高まっている。中国がレアアース精製で優位に立つ中、ソルベイは2022年末からフランスのラ・ロシェルに永久磁石に関するハブ施設を設立し、欧州の自給率向上を目指している。
一方、Caresterは、レアアースの精製効率の向上や、廃棄物からのレアアース回収等に強みを持つ。特にフランス国内で建設を進めているレアアースの新型のリサイクル工場は世界的な注目を集めている。同プロジェクト「Caremag」では、永久磁石製造工場やタービン・モーター組立工場からの工場廃棄物及び使用済み永久磁石をリサイクルし、ネオジム、プラセオジム、テルビウム、ジスプロシウムを生産する。リサイクル能力は2,000tで、生産能力はプラセオジム100t、ネオジム500t、ジスプロシウム400t、テルビウム90t。2023年に建設許可を得ており、2024年第3四半期に着工、2026年の稼働開始を予定している。フランス国内には、永久磁石を含む機器の解体工場がなかったが、同工場には解体設備も併設する。
今回の提携では、ソルベイはレアアースに関するプラント設備や事業ナレッジを、Caresterは使用済み機器のリサイクルに関する専門知識、上流サプライチェーン市場のナレッジ等を提供する。
【参照ページ】Solvay and Carester sign Memorandum of Understanding to form strategic partnership
【画像】Solvay
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