経済産業省と国土交通省は12月24日、再エネ海域利用法に基づく海洋再生可能エネルギー発電設備整備促進区域「青森県沖日本海(南側)」と「山形県遊佐町沖」の選定事業者を選定した。事業者選定のラウンド3が完了した。
【参考】【日本】経産省と国交省、秋田県八峰町及び能代市沖区域で洋上風力事業者選定。JREやイベルドローラ(2024年3月25日)
【参考】【日本】経産省と国交省、洋上風力事業者選定ラウンド2結果発表。3区域とも最低価格で落札(2023年12月17日)
【参考】【日本】三菱商事のコンソーシアム、選定された洋上風力プロジェクトで地域等への考え方表明(2022年2月28日)
「青森県沖日本海(南側)」は、つがるオフショアエナジー共同体が選定された。同コンソーシアムは、JERA、グリーンパワーインベストメント、東北電力の3社で構成。シーメンスガメサ・リニューアブル・エナジー製15MW機を41基設置し、設備容量は615MW。運転開始予定時期は2030年6月。
「山形県遊佐町沖」は、山形遊佐洋上風力合同会社が選定された。同コンソーシアムは、丸紅、関西電力、BP Iota Holdings、東京ガス、丸高で構成。シーメンスガメサ・リニューアブル・エナジー製15MW機を30基設置し、設備容量は450MW。運転開始予定時期は2030年6月。
「青森県沖日本海(南側)」では、他に、シー・アイ・ファイブ・コーポレーティフ・ユー・エー、東急不動産、北陸電⼒、⼾⽥建設で構成する⻘森南洋上⾵⼒開 発合同会社と、ヴィーナ・エナジー洋上⾵⼒株のみで構成する津軽七⾥⻑浜洋上⾵⼒合同会社も入札。入札価格は、ゼロプレミアム水準に設定されていた3円/kWhで横並び、かつ運転開始記事も全て2030年6月30日で横並びだった。
「山形県遊佐町沖」では、他に、ユーラスエナジーホールディングス、エクイノール・ジャパン、ENEOSリニューアブル・エナジー、豊⽥通商、⼾⽥建設で構成する⼭形⿃海ウインドパ ワーコンソーシアム、東京電⼒リニューアブルパワー、住友商事、三井不動産、JR東⽇本で構成するやまがたゆざコンソーシアム、九電みらいエナジー、SSE遊佐洋上⾵⼒発電、⽯油資源開発で構成するゆざウインドパワー コン ソーシアムの3つも入札。こちらも、入札価格は、ゼロプレミアム水準に設定されていた3円/kWhで横並び、かつ運転開始記事も全て2030年6月30日で横並びだった。
洋上風力発電オークションでは、ラウンド1で総なめにした三菱商事が、すでに赤字覚悟の事業運営を余儀なくされているという。背景には、事業コストのインフレに加え、建設計画での見通しの甘さも指摘されている。同様にラウンド2で落札した企業でも、採算面で楽観視できない状況にある。
ラウンド3では、インフレ懸念の観点から、事業者側から物価連動方式の要請もあったが却下。さらに入札上限となる供給価格上限額も、ラウンド2の19円/kWhからラウンド3では18円/kWhに引き下げられている。事業効率性をどう改善できるかが、事業者にとって収益の鍵を握る。
【参照ページ】「青森県沖日本海(南側)」及び「山形県遊佐町沖」における洋上風力発電事業者の選定結果等について
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