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【日本】アサヒグループHD、スコープ1と2で2030年CO2削減目標を引上げ。500億円投資

 アサヒグループホールディングスは1月21日、2030年までにスコープ1とスコープ2での二酸化炭素排出量を2019年比70%削減する目標を発表した。同年までに脱炭素化に向け500億円の投資を行う。

 同社はこれまで、2030年までにスコープ1、スコープ2での二酸化炭素排出量50%削減を目標としており、科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)の承認も得ていた。今回、同目標を引き上げた形。

 同社は目標引き上げの背景として、欧州・オセアニア地域での再生可能エネルギー移行の順調な進捗があると説明。日本でも2021年4月から生産拠点での再生可能エネルギー転換を進めており、12月末時点で再生可能エネルギー割合は54%だという。

 スコープ3については、2050年カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)、2030年二酸化炭素排出量30%削減目標のまま据え置き。2050年までにスコープ1、2、3でカーボンニュートラルにする2018年制定の目標も据え置いた。但し、包装容器については2030年までに100%リサイクル素材やバイオマス素材等の「環境配慮素材」に切り替える目標を新たに設定した。

 同社はすでに、日本で取り扱う一部商品で、ケミカルリサイクルした再生PET100%の大型ペットボトルの採用を決定。2022年4月から生産を開始する。大型ペットボトルの年間生産量の約40%に再生PETを使用することで、二酸化炭素排出量を従来比47%削減できる見込み。

【参考】 【日本】アサヒ飲料、主力商品で再生PET100%使用大型ペットボトル採用。ケミカルリサイクル(2021年11月30日)

 同社は、ケミカルリサイクル技術開発に向け、アールプラスジャパンの設立にも参画。2027年の同技術実用化を目指している。アールプラスジャパンの設立では、サントリーホールディングス子会社のサントリーMONOZUKURIエキスパート、アサヒグループホールディングス、東洋紡、レンゴー、東洋製罐グループホールディングス、J&T環境、岩谷産業、大日本印刷、凸版印刷、フジシール、北海製罐、吉野工業所等が協働している。

【参考】【日本】サントリー等13社、廃プラのケミカルリサイクルで新会社アールプラス・ジャパン設立(2020年7月1日)

 さらにオーストラリアでは、ミネラルウォーターブランド「Cool Ridge」で2019年から再生PET100%使用容器への移行を開始。再生PET原料製造工場も2月からの稼働を予定している。今後、容器を年間約10億本リサイクルし、ペットボトルや商品包装2万t以上に活用する。

【参照ページ】「アサヒグループ環境ビジョン2050」の推進
【画像】アサヒグループホールディングス

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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