英東部イースト・アングリア地方最大のスーパーマーケット・チェーンEast of England Co-opは12月4日、賞味期限日(Best Before)を過ぎた食品を10ペンス値下げして販売する取組「The Co-op Guide to Dating」を発表した。同チェーンは、過去3か月間14店舗でパイロットプログラムを実施。その成果を受け125店舗に取り組みを拡大する。パイロットプログラムでは、対象となった食品の多くが値下げ数時間後に売り切れとなり、消費者から好感触が得られた。
世界では、製造された食品の30%から50%が廃棄に回っていると推計されている。また英国では食品が毎年700万t発生し、その多くはまだ消費できる状態だった。英国では売れ残り食品をフードバンクに寄付する取組も進められているが、賞味期限切れ食品に関してはフードバンクの方針により受け取らないことが多い。East of England Co-opは、今回の取組により、食品ロスを2t減らせると見積もる。
賞味期限切れ食品の安全性については、英食品基準庁は、生産者の期待通りの品質は保たれない可能性はあるものの、一定期間は安全に消費者が食べられるとしている。East of England Co-opは、賞味期限切れ日から1ヶ月間、値下げ販売を行う。賞味期限が表示される食品の多くは、缶詰、包装食品、乾物。一方、賞味期限(Best Before)ではなく、消費期限(Use by)表示の食品は、期限切れ後の値下げ販売は行わず、事前に「Reduced to Clear」方針を定め、期限が切れる前に値下げ販売を行い売れ残りを減らす。同時に、売れ残りが出る商品については、仕入量の調整も行う。
East of England Co-opは、消費者が自宅で賞味期限が切れそうな食品についても、切れる前に寄付を募りフードバンクに寄付する取組も進めており、昨年は8万食がフードバンク22団体に寄付された。さらに、店頭にリサイクルポイントやリサイクル施設を設置したり、地元産の食品を多く調達することで、食品の輸送マイルと二酸化炭素排出量を減らす努力もしている。
【参考サイト】East of England Co-op to sell products past ‘Best Before’ to reduce food waste
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