持続可能な発展を目指すグローバル企業団体WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)は10月26日、加盟基準を大幅に引き上げた。2050年までに二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を実現する科学的根拠に基づく削減目標策定等が柱で、既存の加盟企業にも適用される。
WBCSDの加盟企業は現在203社。アップル、グーグル、マイクロソフト、IBM、エイサー、ウォルマート、アルセロール・ミタル、タタ、BMW、ダイムラー、マヒンドラ、BASF、ダウ、デュポン、エネル、エンジー、3M、SABIC、BP、シェブロン、グレンコア、バイエル、P&G、ユニリーバ、ペプシコ、ABインベブ、ネスレ、ダノン、ケロッグ、カーギル、ADM、シンジェンタ、中糧国際(COFCOインターナショナル)、イケア、ケリング、ティファニー、ノバルティス、ロシュ、アヤラ、BNPパリバ、DBS、S&Pグローバル、ブルームバーグ、マッキンゼー、ボストンコンサルティンググループ(BCG)、ランスタッド、ベライゾン等が加盟。
日本企業では、トヨタ自動車、本田技研工業、ルノー・日産・三菱アライアンス、日立製作所、三菱商事、伊藤忠商事、三菱ケミカルホールディングス、三菱重工業、住友化学、住友ゴム工業、住友林業、ブリジストン、キヤノン、富士通、小松製作所、野村総合研究所(NRI)、SOMPOホールディングス、東洋ゴム工業、横河電機、横浜ゴムの20社が加盟している。
今回設定された加盟基準は5つ。
- 2050年までに二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を実現する科学的根拠に基づく削減目標策定
- 2050年までに自然環境や生物多様性を回復させる短期及び中期の科学に基づく大胆な目標策定
- 国連人権とビジネスに関する指導原則(UNGP)の支持宣言と人権ポリシー策定及び人権デューデリジェンス・プロセスの策定
- インクルージョン、平等、ダイバーシティの支持といかなる差別の撲滅の宣言
- 気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に基づく情報開示とESGリスクに関する統合リスクマネジメント(ERM)の情報開示
今回の加盟基準は、理事会のエグゼクティブコミッティでの全会一致の勧告に基づき、WBCSDの年次総会で決議された。2020年はWBCSD発足から25週年に当たり、新たなステージに突入する。
WBCSDの現加盟企業は、2022年12月までに5つの基準を満たす必要がある。WBCSDは、2023年から、加盟企業の進捗状況を毎年評価する「Reporting matters」プロジェクトも開始する。
【参照ページ】WBCSD raises the bar for sustainable business leadership
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