小売業界5団体は12月19日、国連生物多様性条約第15回締約国会議(CBD COP15)の場で、小売業界向けの国際的な気候変動イニシアチブ「Race to Zero: Breakthroughs Retail Campaign」に加盟すると発表した。業界団体レベルでの加盟が15に増えた。
Race to Zero: Breakthroughs Retail Campaignは、ベストバイ、H&M、Ingkaグループ(イケア)、キングフィッシャー、ウォルマートが発起人となり、2021年6月に発足。COP26ハイレベル気候行動チャンピオンとWBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)が共同運営しており、国連のRace to Zeroイニシアチブでの小売企業向け下部キャンペーンの位置づけとなっている。
Ract to Zeroは、6月に加盟基準を引き上げており、スコープ3を含め、中間目標として2030年までに排出量50%減という国際目標水準に準拠する目標設定へのコミットも求められる。
【参考】【国際】気候変動Race to Zero、加盟基準を大幅厳格化。加盟日本企業86社にも大きな影響(2022年6月16日)
今回、アパレル業界の国際サステナビリティ推進イニシアチブamfori、ブラジルeコマース協会(ABcomm)、アテネ商工会議所(ACCI)、オランダ食品小売協会(CBL)、チェコ商業・観光協会(SOCR ČR)の5団体がアクセラレーターになると宣言した。
10月には、ユーロコマース(EuroCommerce)、スペインのANGED、ポルトガルのAPED、ギリシャのESEE、フランスのFCDとFrance Commerce、ポーランドのPOHiD、オランダのVakcentrumが加盟を発表。その他にも英国小売協会 (BRC)、オーストラリア小売業協会(ARA)が加盟しており、全15団体が小売業界のカーボンニュートラルを促進していく。
【参考】【ヨーロッパ】欧州小売業界団体、Race to Zero宣言。加盟企業にスコープ3含めた削減提唱(2022年10月31日)
【参照ページ】Five new retail associations pledge to accelerate the Race to Zero at COP15 【参照ページ】Five new retail associations pledge to accelerate the Race to Zero at COP15