
国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)と国連環境計画世界自然保護モニタリングセンター(UNEP-WCMC)は6月12日、金融機関と企業向けに、自然資本への依存度を評価するための新ガイダンスを発行した。
同ガイダンスは、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)に関連し、金融機関や企業が自然資本の利用に関するリスク・エクスポージャーの測定において、依存度の分析をしなければいけないことに着目し、UNEP FIとUNEP-WCMCとしての見解をまとめたもの。
同ガイダンスは、EUが2021年に開始した自然資本会計手法策定プロジェクト「Align(Aligning Accounting Approaches for Nature)」が2022年12月に発表した測定に関する提言とプロセスがベースとなっている。これにより、EUが進めてきた手法が、UNEPの場に昇華された形。EUでは現在、姉妹プロジェクトの「Transparent」が、大気、水域、陸域の原則の確立を進めており、「Align」がそれらに基づき、生物多様性に関する補足ガイダンスの開発を行っている。
今回のガイダンスでは、自然資本への依存度の評価は、包括的に行わなければならないことを強調。例えば、暴風雨対策や送粉者サービス対策等の特定の生態系サービスへの依存度のみを分析するのではなく、広範な自然の傾向や、他の事業や地域コミュニティが及ぼすインパクトも含めるべきとした。さらに、金融機関や企業は、異なるタイプの生態系サービスへの依存度と、生態系サービスの消費を伴うかの2つの違いを正しく理解することに在るとした。重要な生態系サービスが、ティッピング・ポイントに達するタイミングについても考慮すべきとした。
さらに同ガイダンスでは、エネルギー企業とアパレル企業の事例も紹介した。
UNEP FIとUNEP-WCMCは、今回のガイダンスの名宛人にTNFDも含めている。今後、今回提示された概念は、TNFDの議論の中にも含まれていきそうだ。
【参照ページ】Towards a robust approach for measuring business dependencies on nature
【参照ページ】Align project - Recommendations for a standard on corporate biodiversity measurement and valuation
【参照ページ】Aligning Accounting Approaches for Nature
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