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【日本】みずほFG、兵器、石炭火力発電、パーム油・木材に関する取引に一定の留意を宣言

 みずほフィナンシャルグループは6月13日、既発表の「環境への取り組み方針」と2018年4月に制定した「人権方針」を踏まえ、「特定セクターに対する取り組み方針」を策定、発表した。グループ会社のみずほ銀行、みずほ信託銀行、みずほ証券、米州みずほは、同セクター方針の運用を6月15日から開始する。

 同セクター方針では、禁止する主たる取引先として、反社会的勢力、法令やルールに違反する事業者、公序良俗に反する事業や倫理的に問題のある事業者、クラスター弾の製造企業を挙げた。これらは同社は以前から取引を禁止している。ここでいう「取引」には、投融資及び資金調達支援業務等が含まれる。

 続いて、特に留意する主たる取引先として、兵器、石炭火力発電、パーム油・木材を掲げた。これらを資金使途とする取引に関しては、国際的な基準等を参考に、認証制度の取得状況や地域社会とのトラブルの有無等、取引先の対応状況を確認した上で取引判断を行うとした。石炭火力発電に対する融資については、「主として温室効果ガス排出に関わる技術が、同等のエネルギー効率を持つ実行可能な代替技術と比較しても、経済合理性を踏まえて適切な選択肢であるか等を検証したうえで、与信判断を行う」とした。今回の発表では、二酸化炭素排出係数基準やCCSなし発電所の融資当否については言及しておらず、今後具体的な融資判断の際に、同社の「留意」の真意が判明することになる。

 また、パーム油・木材については、先住民の権利侵害や児童労働等の人権問題、天然林伐採や焼き払い、生物多様性既存等の環境問題の可能性があるため、持続可能なパーム油の国際認証・現地認証や、国際的な森林認証制度の取得状況、先住民や地域社会とのトラブルの有無等を考慮する。昨今、持続可能なパーム油については、国際的な認証であるRSPO認証についての機能不全も指摘されており、同社の各認証の妥当性判断にも今後注目が集まる。

 同社は、対象となるセクターや業務について、経営会議や経営政策委員会等で、適切性・十分性、案件対応状況を定期的にレビューするとした。今後情報開示の透明性も求められていきそうだ。

【参照ページ】責任ある投融資等の管理態勢強化について

※画像:Shutterstock

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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