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【国際】PRI、日本の4大臣にカーボンニュートラルの具体アクション要求。石炭火力の段階的廃止等

 国連責任投資原則(PRI)は4月15日、日本の麻生太郎財相兼金融担当相、梶山弘志経済産業相、小泉進次郎環境相、田村憲久厚生労働相に対し、気候政策に関する提言書を送付した。PRIは2月に、日本のカーボンニュートラルへの移行を支援するための勧告を示した政策レポートを発行しており、今回、直接担当の所管大事に対し、勧告に基づくアクションを要求した形。

【参考】【日本】PRI、2050年カーボンニュートラル実現に向け政策提言書発表。2035年までにハイブリッド車も全廃(2021年2月16日)

 今回の書簡では、各産業において以下のアクションをあらためて要求した。

  • 2050年までのネットゼロ実現のための道筋に沿って、中期目標の設定し、2030年までに排出量を2013年比50%削減することを目指すよう NDCの改定を行うこと。ならびに進捗状況を監視する独立した専門家による諮問機関を設けること
  • 2050年のネットゼロ目標に即して、意欲的なカーボンプライシングスキームを策定・実施すること
  • 2050年までの電力の脱炭素化のための計画を実施すること。これには、あらゆる石炭火力発電所の新規建設の中止、ならびに石炭火力発電の段階的廃止に関する包括的調査の実施と、削減対策のない石炭火力電力の段階的廃止のための短期から中期の目標設定を含めること
  • 低炭素鋼、化学品、セメントに重点を置いて、エネルギー集約型産業の 2050 年までの脱炭素化のための戦略を策定し、実施すること
  • 2035年までにガソリンまたはディーゼル燃料の自動車とバン(非プラグインハイブリッド車を含む)の販売を終了するための政策、ならびに2050年までに大型車での道路輸送を脱炭素化するための戦略を実施すること
  • 既存建築物における省エネポテンシャルの実現計画を公表し、2050 年までにすべての建築物を改修するための目標を設定すること

 また、政府の政策実現のために、内閣府、金融庁、経済産業省、環境省、厚生労働省を含む日本の各省庁は、互いに協力しながら、持 続可能な金融と投資に関する包括的国家戦略を公表し、持続可能な金融政策を他の主要経済国と調和させることが望まれると言及。厚生労働省は、すべての年金制度に対し、気候とその他のESGに関する事項を投資の意志決定やスチュワードシップならびに開示に取り入れることを義務化するように検討すべきと要請。さらに、政策立案者は、情報開示要件についての明確なガイダンスと併せ、TCFD情報の開示を含むESG情報の開示義務を導入することが望まれるとした。

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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