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用語集

ラナプラザ崩壊事故

 2013年4月24日朝9時、バングラデシュの首都ダッカ北西約20kmにあるサバールで、8階建ての商業ビル「ラナプラザ」が崩壊しました。このビルには銀行や商店と共に、欧米の衣料品ブランドであるマンゴ、ベネトン、プライマークなど27のブランドを対象とする5つの縫製工場が入っており、この事故で1134人が死亡、330人が行方不明となりました。

 ラナプラザは2007年、政府の許可ではなく地方自治体の発行する建築許可で、地元の有力政治家によって建設され、違法な増築を数度繰り返していました。崩壊前日、ビルの3階の壁に亀裂が発見され、労働者が不平を言ったものの、工場管理者は強制的に操業を継続させ、事故が起こりました。

アコード

 バングラデシュではラナプラザの事故以前にも同様の大事故がありました。2010年にはガリブ&ガリブという工場で火災があり、21名が亡くなりました。2012年11月にはタズリーン・ファッションズの火災事故がありました。このような現状から、NGOが中心となって、火災予防及び建設物の安全にかかわる協定が作られました。ブランド企業に対する署名が呼びかけられ、2013年3月にブランド企業ではPVH他1社がサインしました。ラナプラザ崩壊事故を契機に、国際産業別労働組合組織であるUNIとインダストリオールも加わり、この協定はさらに強化され、「バングラデシュにおける火災予防及び建設物の安全に関する協定」(通称アコード)となりました。

 アコードは、調印企業の製品を製造する全サプライヤーが対象となり、安全審査官が2年間ですべての工場を検査することとなっています。H&M、テスコ、ベネトン、ファーストリテイリングなどのグローバルブランド企業190社以上がアコードの調印企業となっており、2014年9月現在、200万人を雇用する1600の工場をカバーしています。

アコードとアライアンス

 アコードが欧州企業中心であるのに対し、2013年7月、米国系企業を中心に、アライアンス(バングラデシュ労働者の安全のための同盟)が結成され、ウォルマートやGAPなど26社が加盟しています。アコードもアライアンスも5年を期限としていますが、アコードは法的拘束力のある協定として労働組合と緊密に協力し、ILOが中立な議長を務めている一方、アライアンスは、自発的なものであり拘束力が弱いという指摘があります。

 これまでにアコードは800以上、アライアンスは約700の工場を検査し、その結果20以上の縫製工場が閉鎖となったと報告されています。アライアンスは少なくとも、工場閉鎖・改修により職を失った労働者に対する賃金支払いのポリシーを公表していますが、アコードはこうしたポリシーを公表しておらず、アコードの協定上は、国際的な服飾ブランドは工場閉鎖となった労働者への賃金補償についての法的義務が何ら明記されていません。

ラナプラザ協定

 ラナプラザ事故の犠牲者とその家族に対し、金銭および医療サービスの援助を行うための協定が、ラナプラザ協定です。ILO条項第121条に基づいて、個人の損失ごとに受取金額を設定し、公正で透明性のある方法でそれらを供給することを目的としています。2013年9月に中立の立場であるILOを議長として設立されたRana Plaza Coordination Committee (RPCC) にその実行権限があります。署名しているのは以下の団体です。

  • 政府: バングラデシュ労働局(The Ministry of Labour and Employment, Bangladesh)
  • 産業界: バングラデシュ縫製産業経営者団体(Bangladesh Garment Manufacturers’ Association)、バングラデシュ経営者連盟(Bangladesh Employers Federation)
  • 労働組合: インダストリオール・バングラデシュ協議会(IndustriALL Bangladesh Council)、労働者教育全国調整協議会(National Coordination Committee for Workers’ Education )、インダストリオール・グローバル・ユニオン( IndustriALL Global Union)
    ブランド: Bonmarché、El Corte Ingles、Loblaw、Primark
  • NGO: Bangladesh Institute of Labour Studies (BILS), Clean Clothes Campaign(CCC)

ラナプラザ信託基金

 犠牲者とその家族へ支払われるお金を集めるために2014年1月、ラナプラザ信託基金(The Rana Plaza Donors Trust Fund)がILOによって設立されました。当初は4000万ドルが必要だと思われていましたが、2015年6月時点で、全部で3000万USドルが支払いに充てられることとなりました。2015年4月時点で、負傷した労働者や犠牲者の家族から、全部で2871件の請求があり、うち2839件は、受け取れることとなりました。補償対象の場合は、受取金額や請求者の詳細が書かれている”Notice of Award”という文書を受け取ることになっています。

参考サイト・URL

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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