環境と開発に関するリオ宣言(リオ宣言) 2017/08/07 辞書

 環境と開発に関するリオ宣言は、1992年6月3日から14日にかけて開催された国連環境開発会議で採択された宣言です。省略して「リオ宣言」とも呼ばれています。

 本宣言の背景には、1972年の国連人間環境会議(ストックホルム会議)で採択された「人間環境宣言(ストックホルム宣言)」があります。同宣言には、人間の環境保護義務や各国の責務、先進国に対する格差是正と途上国に対する開発の優先順位を念頭に置いた取り組みなどが盛り込まれました。しかし、人間環境宣言は条約ではないため、宣言で掲げた事項に対する国の権利や義務は規定されていません。加えて、ストックホルム会議では、開発が環境汚染・自然破壊を引き起こすという先進国の主張と、未開発・貧困が最も重要な人間環境の課題だとする発展途上国の主張が対立していました。

 そこで本宣言は、「ストックホルム宣言を再確認するとともにこれを発展させることを求め、各国、社会の重要部門及び国民間の新たな水準の協力を作り出すことによって新しい公平な地球的規模の新たなパートナーシップを構築する」ことを目指すことが前文に述べられています。また、先進国と発展途上国の双方が、持続可能な開発と地球環境の保全に関して「共通だが差異ある責任(Common but differentiated responsibilities)」を有することを明示的に表現しています。

 環境と開発に関するリオ宣言は、27原則で構成されています。また、同宣言を確実に履行するために、国連環境開発会議の場で、「気候変動枠組条約」「生物多様性条約」「森林原則声明」「アジェンダ21」も採択されました。

環境と開発に関するリオ宣言の概要

第1原則 人類は持続可能な開発の関心の中心に位置
第2原則 自国の資源を開発する権利及び管轄地域外の環境に損害を与えない責任
第3原則 現地及び将来の世代の開発及び環境上の必要性を公平に充たすような開発の権利の行使
第4原則 環境保護と開発の不可分性
第5原則 貧困の撲滅に向けた国際的協力
第6原則 発展途上国の特別な状況及び必要性への特別な優先度の付与
第7原則 グローバルパートナーシップと各国の共通だが差異ある責任
第8原則 持続可能でない生産、消費様式の見直しと適切な人口政策の推進
第9原則 技術開発の強化による持続可能な開発に向けた各国の対応能力の向上
第10原則 情報等への適切なアクセス、司法及び行政手続への効果的なアクセス
第11原則 効果的な環境法の制定及びその適用される環境と開発の状況を反映した環境基準等
第12原則 輸入国の管轄外の環境問題に対処する一方的な行動の回避
第13原則 観葉悪化の被害者に対する責任及び補償
第14原則 環境悪化等を引き起こす活動及び物質の他国への移動の防止に向けた協力
第15原則 環境保護のための予防的措置の広範な適用
第16原則 PPP(汚染者負担原則)と環境費用の内部化、経済的手段の使用の促進
第17原則 環境アセスメント
第18原則 自然災害等の緊急事態の関係国への通知及び国際社会による被災国への支援
第19原則 国境を跨ぐ環境影響をもたらしうる活動の関係国への事前通告及び協議
第20原則 環境管理と開発における女性の重要な役割
第21原則 若者の創造力、理想、勇気が果たす役割
第22原則 知識及び伝統に鑑み、環境管理と開発における先住民の重要な役割
第23原則 抑圧下にある人々の環境及び天然資源の保護
第24原則 武力紛争時における環境保護に関する国際法の尊重
第25原則 平和、開発、環境保護の相互依存性
第26原則 本宣言の諸原則の実施等のための各国及び国民の協力

参考

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