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用語集

グリーンピース

グリーンピースとその目標

グリーンピースは、1971年に設立された、オランダのアムステルダムに本部(Greenpeace International)を置く国際的な環境NGOです。環境保護と平和を目標とする活動を続け、現在はヨーロッパ、アメリカ、アジア、アフリカ、太平洋地域における55カ国以上に事務所等の連絡網をもち、280万人の個人サポーターに支えられています。グリーンピースでは「キャンペーン」という言葉は「活動」を表し、一般的に使われる、特定のイベントや宣伝とは異なる意味を有しています。

自由な言動を担保するために、政府や企業から資金援助を受けずに、独立した立場で活動を展開しています。本部のHPには、資金源となっているのは個人からの寄付と財団等からの助成金だと記載されています。

「グリーンピース」という組織名は、1971年にアメリカの地下核実験に反対し、「船で実験場の近くまで行って抗議しよう」と集まった人々が、環境を守る「グリーン」と反核・反戦・平和の「ピース」を結びつけ「グリーンピース」と名乗ったことに由来します。

東京都新宿区にある日本事務所のHPには「一般市民の目の届かないところで起こる環境破壊を多くの人に知らせて世論を動かし、ついには核実験を終了させることに成功したのが、グリーンピースの最初の功績です」と記述されており、世論を動かすことで問題に対処してゆくことが設立当初から活動の基本的なスタンスだったと理解できます。日本事務所は1989年に設立され、現在は24名の有給職員がおり、会員は国内の合計で約 6,000 人(個人の資格のみ)とのことです。

方針

本部のHPには以下のようなことが挙げられており、グリーンピースによる、あらゆる活動の基本理念が述べられています。

  • 我々は環境問題の加害者を顕在化させ、政府や企業が環境そして未来を護ることができない場合には異議を唱える。
  • ミッションを遂行するために、我々には永続的な味方も敵もいない。社会における環境関連の選択に関する、オープンかつ十分な情報に基づく議論を促進する。目的の達成を目指し、調査・研究、ロビー活動、静かな外交(quiet diplomacy)の手法を行使し、同時に国民的議論の質を高め るための、明確な立場の表明と非暴力的闘争を行う。

活動内容

本部が掲げている項目は以下のようなものです。

  • Catalysing an energy revolution(エネルギー革命の触媒となる):地球に対して最も脅威的な状況である気候変動に対処する。
  • Defending our oceans(海を護る):無駄が多く、破壊的な漁業を止め、海洋を護るためのグローバル・ネットワークを構築する。
  • Protecting the world’s ancient forests(古代からの森林を保全する):森に生息する動物、植物そして森と共に生きる人々を護る。
  • Working for disarmament and peace(軍縮と平和に向けて取り組む):衝突の原因となっている事柄の解決を図り、核兵器の根絶を訴える。
  • Creating a toxic free future(汚染のない未来をつくる):有害化学物質で作られた製品に替わる、より安全な代替製品を推進する。
  • Campaigning for sustainable agriculture(サステナブルな農業のために活動する):遺伝子操作による生物を排除し、生物多様性を維持し、社会的に責任ある農業を後押しする

活動の特徴

組織全体としては「活動内容」にあるような課題に取り組みつつ、各国のグリーンピースが注力している対象はそれぞれ異なっています。

例えば2016年2月23日時点で日本事務所は、2月20日に関西電力高浜原発4号機(福井県)で放射能漏れが発覚したことを受け、放射能漏れの原因を「ボルトの緩み」と説明した関西電力がボルトを締め直して2月26日にも再稼働を予定していることに反対し、「再稼働の準備をいったん止めて、原子力規制庁による徹底した検証をすべき」としてHP上で緊急署名活動を行っています。

一方で2016年2月23日時点で英国事務所が注力している問題の1つは、現在、英国が保有している核戦力、ヴァンガード級原子力潜水艦と、それに搭載されるトライデントⅡミサイル及び核弾頭から構成されるトライデント・システムの後継システムの調達に対する反対運動です。システム更新に関する決定は2016年に予定されており、核軍縮を主張するグリーンピースは、「危険で破壊的かつ究極的には役に立たないシステム」であるとし、1千億ポンド以上投入することに強く反対しています。2月27日にロンドン市街地でデモ行進を行う予定で、HPを通して参加を呼びかけています。

以上のように、共通するグローバルな問題に組織を挙げて対処すると共に、各国が直面している問題に対しては、それぞれの地域の人々の参加を促しつつ活動を続けていることが、グリーンピースの特徴といえます。

戦略

グリーンピースは、以下のような戦略を実行しています。

  1. 環境破壊が起きている現場での調査
  2. 科学的手法による分析結果の発表と代替案の提示
  3. 国連により「総合協議資格」を認められているNGOとして、各種国際会議における働きかけ
  4. 政府・企業に対する問題点の指摘と代替案の提示
  5. 場合によっては、署名活動、デモ、パレード等を含む「非暴力的行動」の呼びかけや実施

引用・参照サイト

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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