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用語集

ブルーサイン(Bluesign)

 ブルーサイン(Bluesign)とは、繊維業界において環境、労働、消費者の観点における持続可能なサプライチェーンを経た製品に付与される認証のことです。スイスに拠点を置くブルーサイン・テクノロジーによって運営管理されています。この認証は、世界で最も厳しい基準と言われており、その認証を受けることで、世界最高レベルの消費者の安全や労働者と環境への最小限の影響、資源の節約、これらを証明することができます。

背景

 ブルーサインは、環境への負荷を低減するだけでなく、資源をなるべく使わず製造し、労働者と消費者の安全守る繊維業界へと発展すべく、コンセプトが作られました。1997年にプロジェクトとして発足し、2000年にブルーサイン・システムを多くの企業へ導入してもらえるよう独立機関としてブルーサイン・テクノロジーがスイスのザンクト・ガレンに設立されました。

 繊維業界は、環境保護への対応や水不足、原材料の高騰などの問題を抱えており、生産過程全体での見直しが求められています。また、消費者は徐々に、自分の身の回りの環境だけでなく、自分が使用する製品に関して環境への負荷を減らす取り組みがなされているか、などの関心が高まっています。そこでブルーサインは、企業に対しては生産の各過程の見直しと改善、消費者に対しては透明性のあるサプライチェーンを経た高付加価値の製品であることの安心感を提供しています。

ブルーサイン・システムの5原則

1.資源の生産性
環境への影響と資源の消費を最小限にして最大限の量と付加価値のある繊維製品を生産する。

2.消費者の安全性
健康被害が無く、全ての生産過程でサステイナビリティーに則った上で、高品質の繊維製品を約束する。

3.排水
持続可能な部品・素材の使用や生産の最適化、汚水処理技術の活用などを通じて、洗浄された水の排出や水環境への影響を最小限にする。

4.排気
排気ガスを十分な環境技術により洗浄する。

5.労働衛生と安全性
労働者に対し、危険な物質の保管及び取扱に関する訓練を実施し、埃や騒音などの環境汚染となるものから守る。

認証過程

 認証を受けた企業は、ブルーサイン・パートナーと呼ばれます。

認証過程
①会社詳細の提供
②オファー受領(義務ではない)
③同意書へのサイン
④評価
⑤導入及びサポート
⑥認証

認証の基準

 認証の対象は、化学薬品サプライヤー、繊維及び服飾品製造業、アパレルブランドです。

 検査の対象は、最終製品に汚染物質や有害な化学物質が混入していないかという点だけでなく、部品や糸、染料などの生産からの生産工程全てを包括的に審査されます。人の健康や環境への悪影響となるもの全て排除することを目的としているからです。素材、騒音、環境汚染、使用する化学物質などについて独立した専門家による検査が行われています。

 ブルーサインには「ブルーサイン・アプルーブド・ファブリック」と「ブルーサイン・プロダクツ」の二つの基準があります。前者は、製品に使用される生地の規格で、生地の90%がブルーサインの規格に沿っている必要があります。残りの10%は、消費者の肌に直接触れない部分に使用されている必要があり、この素材に関してもブルーサインの基準に適合している必要があります。

 一方後者は、製品を作るための部品全てが基準に則っているかを示すもので、95%がブルーサインの基準に沿っていることに加えて、残りの5%も直接消費者の肌に触れない部分に採用されている必要があり、またブルーサインの別の試験を通過する必要があります。また、製品に使用されるプリントやワッペン、バックル、ストラップもブルーサイン基準に準じている必要があります。現在では暫定基準として、付属部品の30%がブルーサインの基準に沿ったものである必要があります。

認証レベル

ブルーサイン・システムでは、達成度に応じて3つの認証レベルがあります。

「ブルー」:製品で使用されるもの全てがブルーサインの基準・要件を満たすもの
「グレー」:製品で使用されるものが特定の条件でブルーサインの基準・要件を満たすもの
「ブラック」:製品で使用されるものがブルーサインの基準・要件を満たさないもの

世界の取り組み

 約400以上のブランドや製造業者、化学薬品メーカーがブルーサインの認証を受け、加盟しています。パートナーとなっているブランドには例えば、アディダスやナイキやパタゴニア、プーマ。また製造業者では、旭化成やYKK。そしてパートナーとなっています。

参考サイト

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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