Sustainable Japan QUICK ESG研究所

トゥルーフード(True Food) 2017/02/19 辞書

 トゥルーフードとは、遺伝子組換え原料を使用していない食品のことです。消費者が遺伝子組み換え原料を使っていない食品を選べるよう、そして持続可能な農業を支援できるよう、この言葉が使われています。

背景

 この背景には、遺伝子組み換え食品に対する懸念と、不十分な食品表示制度があります。遺伝子組み換え(GM:Genetic Modification)とは、一つの生物から取り出した遺伝子を他の生物に入れるなどの人為的に遺伝子を操作すること。それによって自然界に生まれた新たな生物を、遺伝子組み換え生物(GMO:Genetic Modified Organism)と言います。

 遺伝子組み換えにより、それまで存在しなかった特定の害虫に強い性質(害虫殺虫生)や特定の除草剤の影響を受けにくい性質(除草殺虫性)を持つ作物が栽培されます。この遺伝子組み換えにより環境および人間に影響を与える可能性があると言われています。環境への影響には、従来に比べて強力で多量の殺虫剤や除草剤を使用が可能になることによる環境汚染。また人体への影響には、それらの化学薬品を用いて栽培された作物を口にすることによる影響が指摘されています

 加えて、遺伝子組み換え原料が使用されている場合の法律で義務付けられている表示制度も不十分です。日本の法律では、5%以下であれば遺伝子組み換え原料を使用していても「遺伝子組み換えではありません」と表示することが可能です。一方EUでは、0.9%以下でないと表示できません。例え日本で「遺伝子組み換えではありません」と表示されて販売されていても、EUでは「遺伝子組み換えです」と表示されていることもあります。

 このようにヨーロッパでは、科学的な証明がなくとも、疑わしいものは許可した後の被害を考慮して事前に予防するという予防原則の下、日本に比べて比較的厳しい基準で遺伝子組み換え食品の販売が制限されています。

世界の取り組み

 国際環境保護団体であるグリーンピースによって、20カ国以上の国々で総計約200万部の『トゥルーフードガイド』が発行されました。日本でもグリーンピース日本事務所によって日本版の『トゥルーフードガイド』が発行されました。

 他にもトゥルーフードの購入を促進する、または遺伝子組み換え食品を避ける、といった同様の取り組みは特に欧米でなされています。例として米国のNPO団体であるCenter for Food Safety(CFS)が、「True Food Shopper’s Guide」を発表。また、スマートフォンアプリも提供しています。

日本での取り組み

 日本の食品表示に関する法律は、飲食に起因する衛生上の危害発生防止のための食品衛生法、農林物資の品知る改善と品質に関する適正な表示のためのJAS法、そして国民の健康増進を図る健康増進法の3つです。その中でも遺伝子組み換えに関するものは食品衛生法とJAS法。平成13年4月から、食品衛生法では遺伝子組み換え食品の表示を義務付けました。表示対象は、大豆、とうもろこし、馬鈴薯、菜種、綿実、アルファルファ、甜菜、パパイヤの8作物と33種類の加工食品。その中に醤油や大豆油、コーンフレーク、菜種油などは含まれていません。しかし、日本の一般的な菜種油には遺伝子組み換え原料が使用されています。このように、制度上、遺伝子組み換え原料を使用している食品でもその表示がされないことがあるのが現状です。

参考資料

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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