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【ニュージーランド】公的年金基金、気候変動投資ポリシーを発表。全ポートフォリオで気候変動リスクを組入れ 2016/11/01 ESG

wellington

 ニュージーランドの公的年金基金であるNew Zealand Superannuation Fundの理事会は10月19日、気候変動に対応した投資ポリシーを実施していくとを発表した。同年金基金は、ニュージーランド政府が2003年に設立した公的年金の運用管理機関で、日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)に相当する。この基金は、ニュージーランドのベビーブーマー世代が、2020年から2030年頃に公的年金を受給する世代に移行する時期を見越し、税を財源とする給付費積立金を毎年積み立て、運用している。現在の運用額は約300億ニュージーランドドル(約2兆2,500億円)。

 同基金のAdrian Orr CEOは、気候変動は公的年金基金という長期投資家にとって非常に大きなリスク要因となることを捉え、化石燃料エネルギーが非経済的で、時代遅れのものとなっていく時代を見越した投資戦略が必要だとした。そのため、気候変動対策というテーマや、気候変動そのものが直接的な影響を与えていく投資銘柄への投資を下げていくことが、同年基金に課せられている過度のリスクなしのリターン最大化だとした。

 今後、同基金では、カーボンフットプリント削減、分析、投資先エンゲージメント、新たな投資機会の探索という4つの戦略が開始される。そして、このような気候変動を配慮した戦略は、ポートフォリオの一部ではなく、同基金の全てのポートフォリオで展開される。具体的には、化石燃料資源関連や二酸化炭素排出量が多い銘柄へのエクスポージャーを下げ、2017年から引き下げ実績を公表していく。これを実現するために、投資先企業へのエンゲージメント、投資モデルへの二酸化炭素排出量データ組入、ハイリスク企業からのダイベストメント(投資引揚げ)、関連銘柄の投資削減などを実施していく。一方、再生可能エネルギーや、エネルギー効率改善分野などへの投資を増やす。ファンドマネージャーの選定においても気候変動要素を考慮に入れる。

 同基金は、他の先進的な公的年金基金である、スウェーデンのAP4、オランダの公的年金基金運用会社のPGGMなどから気候変動対応投資ポリシーについて知見を得ており、現時点のベストプラクティスに倣った投資戦略を実施してく自信を見せている。

【参照ページ】NZ SUPER FUND ANNOUNCES MULTI-FACETED CLIMATE CHANGE STRATEGY

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