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【香港】香港証券取引所、上場企業のESG情報開示義務化を決定。Comply or Explainを適用 2016/01/15 ESG

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 香港証券取引所は12月21日、上場規則の中のESG(環境・社会・ガバナンス)報告ガイド(以下、ESGガイド)の内容を変更し、上場企業によるESG情報開示を義務化すると公表した。香港証券取引所は昨年7月にガイド改正に向けたパブリックコメント期間を設け、検討を進めていた。

 今後、香港証券取引所の上場企業は年次報告書もしくはESG報告書において、”comply or explain”(遵守せよ、さもなければ説明せよ)原則に基づき、ESG情報開示に従うか、もしくは開示しない場合その理由を明記することが求められる。

 今回の変更ではESGガイドの序章部分がより詳細かつ国際基準に沿ったものへと修正されたほか、ガイドの中身もA.環境 B.社会の2部に再構成された。また、ESGガイド各項の標準開示条件に”comply or explain”が適用され、同部分の文言は会社法(香港法第622編)に定める取締役の報告義務と統一された。

 さらに、”Environmental”(環境)のKPI(重要業績評価指標)にも”Comply or Explain”が適用され、ジェンダー多様性の開示も統合することで、ESGガイドの自主開示部分についてもより国際基準に合わせる形で修正された。

 なお、今回の変更は2段階に分けて導入される予定で、第1フェーズとしては、ガイド内の標準開示条件におけるComply or Explain原則への変更が2016年1月1日以降の会計年度から、次に第2フェーズの”Environmental”(環境)のKPIにおける情報開示規則の変更が2017年1月1日以降の会計年度から有効となる。

 香港証券取引所の法務部長兼上場責任者を務めるDavid Graham氏は「我々は上場企業のESG情報公開を強化するにあたり、多大な支援により励まされた。自身のESGパフォーマンス開示を開始した企業は、より優れたリスク管理や資金アクセスの改善、サプライチェーン需要への対応能力向上、オペレーションコスト削減といった恩恵を受けることができる」と語る。

 欧米のみならずアジアの株式市場においても、上場企業に対するESG基準の強化が進んでいる。台湾証券取引所が昨年2月にGRIに基づくCSR報告を義務化したほか、マレーシア証券取引所、シンガポール証券取引所もESG情報開示義務化を予定している。グローバル市場におけるESG情報開示の動きは今後も加速するものと見られ、東京証券取引所の対応にも注目が集まる。

【参照リリース】Exchange to Strengthen ESG Guide in its Listing Rules
【企業サイト】Hong Kong Exchanges and Clearing Limited

株式会社QUICK ESG研究所

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