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【政府・レギュレーションの動向】日本版スチュワードシップ・コードの受入れ表明(7月28日更新)について 2016/08/25 ESGコラム

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 「日本版スチュワードシップ・コードに関する有識者検討会」(座長 神作裕之 東京大学大学院法学政治学研究科教授)が、2014年2月27日に「『責任ある機関投資家の諸原則』≪日本版スチュワードシップ・コード≫~投資と対話を通じて企業の持続的成長を促すために~」を策定・公表して以来、金融庁は本コードの受入れを表明した機関投資家のリストの公表を行っている。

 従来は、3ヶ月毎に当該リストの更新を行ってきたが、2016年3月分より、新たに「受入れ表明」した機関投資家名を、随時リストに追加している。

 2016年7月28日までに受入れ表明した機関投資家は212機関となった。その業態別内訳では、信託銀行等:7、投信・投資顧問会社等:150、生保:18、損保:4、年金基金等:26、その他(議決権行使助言会社他):7である。

 さらに、年金基金等の内訳をみると、公的年金等が15、企業年金が7(うち、母体が金融機関である基金が6)、海外基金が4と、スチュワードシップ・コードが策定されたほぼ2年半経過した現在でも、国内の企業年金基金の数が極めて少なく、事業法人を母体にした企業年金基金は依然として1基金のみである。

 年金積立金管理運用独立行政法人(以下、「GPIF」という。)、三共済および企業年金連合会(以下、「PFA」という。)がすでに受入れを表明している。特にGPIFは、2016年7月29日に公表した「平成27年度業務概況書」において、GPIFの平成27年度の主要な取組みの一つとして、国連責任投資原則(以下、「UNPRI」という。)への署名をはじめとして「スチュワードシップ責任を果たす取組みの推進」を謳っている。また、PFAも2016年5月13日にUNPRIに署名した。

 主要な機関投資家のほとんどが受け入れ表明している中、最終受益者である年金受給者に対する受託者責任を負っている企業年金基金も、様々な制約条件はあるものの、インベストメントチェーンの中での重要な役割を果たすために、早期にスチュワードシップ・コード受入れを表明することを期待したい。

2016.08.02 スチュワードシップ・コード受入れ機関投資家の推移(2016.07.28更新)機関数
 

【参考資料】

「責任ある機関投資家」の諸原則≪日本版スチュワードシップ・コード≫~投資と対話を通じて企業の持続的成長を促すために~の受入れを表明した機関投資家のリストの公表について(2016年7月28日 金融庁)
GPIF「平成27年度業務概況書」 42ページ「スチュワードシップ責任を果たす取組みの推進」(201年7月29日 GPIF)

QUICK ESG研究所 菅原晴樹

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